俄か雨

しがないバンギャルのたわごと

【ネタバレ有】刀剣乱舞ステージのライブビューイングを見に行きました

千龝楽公演の終演後だと思って全力でネタバレしてますので、DVDまで待ちたい方はスルー推奨。


2.5次元舞台自体が初めてだったのでとても様々な意味で面白かったです。

ステージだというのに突然歌い出して何事かと思いましたが、アニメでちょうど最初の掴みが終わってOPが流れるタイミングだなーと思ったので、要するにアニメの構成とかそういうものにより近しいんだなと思えたので序盤から違和感なく見れました。炎や血の表現としての映像とかも、ライブの演出ぽいなと思ったらそれはそれでありだなと思ったし。ただ漫画の四角囲みの説明書き的な役割の後ろのテロップは最初戸惑いました。それこそ地の文というか狂言回しの語りで解決すべきことなのでは?「出陣の儀」の文字なんて、それこそ第一部隊隊長が「出陣に際し儀を執り行う」とでも一言かければすむ話じゃないか…とも。ここまで説明口調にせんでも、「いつものあれやるぞ」みたいな声掛けからのあの名乗りをやれば、ああこれ出陣前の恒例なのね、って分かるようなもんだと思うんだがなあ。うまくすれば近侍としての山姥切の成長度合いとか、三日月と山姥切の関係性とかにもふみこめるし。うーん。
話を戻して、OPといえば歌自体もうまかったしな…。兄様役の方がめちゃくちゃ歌上手い方だと聞いたので、そういうのを生かせるのもとてもいいと思った。
しかしミュも見た人からは「こっちのほうが歌が上手い」と聞いてしまって、ミュージカルとは…。
あと、殺陣、よかったです。実写というか、立ち絵ではなくアニメや三次元にまず何を期待するかといえば、好きなキャラが動いてる!話してる!生活してる!戦ってる!というところだと思うので。得物が長い人たちは期待を裏切らない感じで、短刀勢もよかったです。小夜はなんかアクションうまそうだなーというか(ゲーム中ではそこまで俊敏なキャラではないのはさておいて)全身使ってる感じがよくて、織田勢は真剣必殺出てから以降の立ち回りが個人的な好みとしてはよかったです。特に薬研、前半は前半で無駄な動きなくうまく力を受け流している感じがあってそれはそれでよかったのですが、好みとして派手な立ち回りが好きなので。せっかく舞台に高さがあるんだから、誰か上から下に飛び降りてアクションして欲しいなと思ってましたが、不動がそれをやってくれたので満足です。さすがに燭台切が出てこれる程度の高さがあるところなので階段の途中からでしたが。
全体的に、キャラが好きな層が「この役者さん、このキャラのことわかってない!」みたいに思いそうというところがなかったですね。いやガチ推しの人からしたら「○○はそんなこと言わない」があるのかもしれないけど、自分からしたら、キャラについてよく研究してる、役作りしっかりやってるんだなーという感想。薬研はイケメン度カンストしてたし三日月はつかみどころがないし所作がよかったし鶴はコメディリリーフ的なところも鶴沼民が惚れ込んでると噂の意外と男前なところも出ていた感じがあった。若干鼻眼鏡かけてそうだったし光忠はオカンみあったけども。喋り方というか声も結構声優さんの声に寄せて喋ってるのかな?と思いました。あるいはそういう声質の人を探したか。

末満氏の脚本については、一部ドロドロを期待してた勢から拍子抜けしたような感想を聞いてたので、考察勢的にはあんまり面白くないけど普通にキャラのファン、ゲームのファンが楽しめるような感じなんだろうなと思って見てました。まあだいたい予想通りで、ゲーム世界の番外編みたいな感じ、という印象。よく言えば回想に近しいものというか、新たな回想の形。公式に近いところからこの回想めいた脚本が出たということで、織田勢の回想を待ち望んでいた人たちが一番楽しく見れたんじゃないかなあ。特にこの舞台で明かされる新事実というのもなく(例えばこの公演が始まってからの情報解禁である細川回想において、小夜は歌仙からお小夜と呼ばれていることが明かされましたが、この舞台の中で兄からお小夜呼びされていたことが伏線のひとつだったんじゃないかという考察がツイッター見てたら流れてきましたが、そういう風に今後明かされることの伏線的なものはあるかもしれません、が、それはその時が来てみないと分からない)、その意味では拍子抜け感はありましたが、掘り下げという意味ではとても面白かった。

あと序盤に、あの本丸の宗三左文字はカンストしてると思いましたが、紅白戦から先で考えを改めました。宗三含め、不動以外の織田勢は極が実装されている。
終演後に、チケット譲ってくれた方と話してたのですが、ゲーム中でのステを念頭においたら、演練であのカードあったら確実に織田勢+山姥切チームが瞬殺されるだろうと…。短刀二人(状況的に不動はかなり練度が低そう)と打刀さいよわというハンデを抱え、レア4の鶴丸にしたってピーキーすぎて、3スロ太刀3人と、足は遅いものの刀種の中では打撃が高い太刀と短刀、それに脇差1人、という面子を並べられたら割と瞬殺の未来しか見えない。それが互角に打ち合えてる時点でかなりレベルの差がある…。
でも京都の展示で実物を見たとき、めっちゃいかついやん!と思ったので(なんでゲームではあんな細っこい未亡人みあるキャラになっているのか謎に思えてきたくらい)、そういう意味では本体に近いなと思った。実物を見たとき、これ普通に峰打ちでも人倒せるよねって話をしていたので、あの本体に末満本丸の宗三ならむしろ物理で和睦する勢に入れるかもしれない。

あと話題のおやつシーン。長谷部が喋れなくなってたのはともかく山姥切が完全にツボに入ってしまっていてどうすんだこれと思いましたが、後々鶴とかがおはぎの宴ネタをちょいちょいぶっ込んできていて、アドリブきいてるねえと思いました。良い。

あとカーテンコールは、光秀とそこから右に並んでた方たちがこういう場で話慣れしてるんだろうなという感じで安心して見ていられて楽しかったです。特に光秀役の方、隣の信長の影の役の方、最後に宗三に滅多斬りにされた(すごい表現だな)方。ぶっ込み方がうまい。




以下は読み飛ばしてもいいところ。

全体的にカメラワークが酷かったなと思いました。アニメ的なるものだと考えればキャラのバストアップが続くのは当然だとは思ってはいたんですが、大人数で喋るシーンとかでいちいち話者を逐一アップにするのは個人的にはいただけない…。後半になるにつれて気になりだして途中途中でちょっとイラッときました。
カーテンコール中はほんとに酷かったですね。頭下げることくらいちょっと考えればわかるんだからそんなに顔面アップいって頭下げたからって慌てて引くか?そこで引くくらいなら引きで撮ってるカメラに切り替えたりとかやれることあるでしょうに。
カメラワークに関連してではないですが、後半の本能寺の殺陣シーン、せっかく上下あるんだから上下とも使えばいいのにと思いました。遡行軍と明智軍が兼任で人数的に上下で一気にやれないという事情があったり、あと出はけも大変そうだなと思ったので仕方ないことだと後から考えて納得はしましたが、下でまず殺陣やってストップモーションで止めておいて上にスポット当ててそっちの殺陣を動かす、とかの方が多勢を相手に戦ってる感があるんじゃないかなあと思いました…。なんか空間ももったいないし時間も冗長感あるしでなんか全体的にもったいないなあと。もともとの設定って物量のある敵を相手取って、歴史を変えないために少数精鋭で立ち向かっているって話だったと思うので。
でも逆に空間空けまくっておいたほうが、空間が広いという感じは出ていいということなのかもしれません。実際広い場所なんだろうなという感じはあったので。光秀が信長を探し歩いているシーンとかもあったしね。

あと、カーテンコール中結構気になったのは、役者さんとは思えない滑舌の方結構多いですね…。楽日だから気が抜けたんだと思うことにしておきます。