俄か雨

しがないバンギャルのたわごと

特許事務をやめて一般企業に転職しました+退職金支払い請求やってみています

エンジニアもすなる退職エントリといふものを、知財系女子もやってみむとてするなり。

というわけで8年勤めた会社(厳密に言うと特許事務所)を辞めました。新卒で入ったとこは2年で辞めたので2回目の転職です。

自己紹介

30代前半、新卒で翻訳会社(営業事務)→特許事務所(外国事務)→一般企業の法務←イマココ
あまりあるあるな経歴ではないと思うので、そこまで詳細には書きませんがこんな感じ。

翻訳会社の営業事務はまあ普通に営業事務ですが、自分がいたところは翻訳の進行管理(部門によっては品質管理)とかも担っているような仕事でした。なので翻訳会社の中の人の業務はなんとなく理解できると言う感じ。

特許事務所の外国事務というのは、単純に言うと外国の同業者(特許事務所)とやり取りする部署ですね。
その中でも①日本の会社の知財部が出してきた発明を外国でも保護されるようにするために外国へ依頼する、という方向の仕事と、②外国の会社が日本でも特許に関する申請をしたいと依頼してくるのを受けて手続きする、の2種類があり、私は②を担っていたので、日本の役所向け手続きも一通りのところはできます。
端的に言うと、外国に向けてメール書いてるか日本の役所に出す書類作ってるかのどっちかです。

今は業務の性質上あんまり細かくは書きませんが、まあ普通の企業の法務がやってるような感じの仕事です。

退職理由

前のブログで書きましたが資格試験に受かったのでなんか新しいことしたい(独立しても役に立つような……)と思って法務系にジョブチェンジしたかったこと、そうなると法律知識はあるとはいえ未経験なので年齢的に今がぎりぎりだろうと判断したこと、それから元勤め先の状況をものすごく簡潔に言うと、先がなかったこと。
賞与が1年くらい出ておらず(=出せるような業績ではない)、あとここ1~2年で辞めた人は退職金が退職金規定の規定額から削られたり、基準の時期から遅れて支払われてると聞いていました。
辞める前後くらいに技術担当者向けの説明会があったので内容を聞いてみたら、どうも給与体系変えると言う名の賃下げやるらしいです。
昇給がなくなったとか賞与が出ないとか年々経費にうるさくなるとかその辺を除けば職場環境で嫌なところはなかったので、そういう意味では経営さえうまくいっていれば居続けられたかな~とも思います。

ツイッター上で白鳥エス*1問題を観測しているのも、元勤め先ももう二歩三歩進むとこんな感じかな~みたいな感覚があるからです。
法律系の会社なんだから遵法してるでしょ?と思うなかれ。種類にもよりますが、こういう業界って自分で事務所立ち上げから始めると、基本的には自分ひとり(+家族)みたいなところから始まるので、社会的にまずくなければ最初はそれでオッケーなんですよ。
その感覚のまま大きくなってしまうので、パワハラが常態化してるみたいなことが口コミサイトに書かれていたり、資金関係がガバだったりなんて話は結構耳にします。そういえば今年に入って、某事務所の上の方の人の脱税みたいな話もありましたね。

退職理由ではないけど、業界雑感

知財業界、特に特許事務所まわりに関しては、全体として詰んでるとまでは思わないのですが、これから淘汰されるのかなという気はします。体力のある大手と、自分さえ糊口をしのげればどうにかなる個人事務所はまだしも、ある程度の人員を養わないといけない中堅あたりはきつそうだなと思います。
あとは自分より先に辞めた人と話していたり、知財系のブログを見たりしてて思ったことですが、昔は外国案件は結構お金になったようですけど今はそこまででもないですよね。むしろ、英語と法律はちゃんと勉強しておかないとどうにもならないよという感じはある。
そういうご時世なので、外国関係の案件でも自分一人で処理できる技術者や弁理士も出てくるわけです。ただ、自分の元勤め先はそういう意識がかなり低くて、というか翻訳担当と外国人社員に丸投げなところがあり、そうなってくると案件処理的には不利ですよね。他は一人二人でできるものが、翻訳かけてそれが完了してからでないと対応できないというふうに工数が多くなるわけですから。
こういうところの手当てが組織としてできなかったり、あと業界に限らず規模の小さい会社あるあるですが「自分より優秀な奴を採りたくない」的感情により一人で完結させられる人材をブロックしてしまったり、こういうのも中堅苦戦の要因になっていそうな気がする。

自分が退職する直前に外国人技術者が辞めてて業務に致命的な影響が出ていたので、せめてそういう人だけでも引き留め策を考えておけばよかったのにね、と思いつつ辞めましたが、自分で言うのもなんですけど私も海外からの問い合わせ対応など、結構完結できる系の人材だったので(流石に技術内容の話は無理ですが)事務も地味に混乱してるとは風の噂で聞きました。申し訳ないが残った皆には頑張っていただきたいところです。

あと士業の世界って、結局のところ資格持っててナンボみたいな感覚はあるなーとは思いました。弁理士と技術者(他士業でいう補助者)はやっぱり同じような仕事してても出来ることも待遇も違うし、いわんや事務員をや、みたいな。
特許事務もある意味特殊スキルではあるので(普通の事務員の仕事とはわりと違うと思う)、できることを増やしていけばそれこそ業界内ならどこでも行けるようにはなるのですが、そうなると結局は少しでも待遇のいいところを求めて(給料が上がるとか休みがとりやすいとか嫌いな感じの人がいないとか)ぐるぐる動く感じになります。
自分に関しても、外国とのやり取りと役所系の手続きが一通りできるので*2エージェントに勧められて受けた事務所さんは内定いただいたり最終段階にいったりしたのですよね。この業界でないところに行きたかったので全部辞退してしまいましたが。

今後の展望…を書きたいところですが、話は↓に続く。

退職金の減額について調べてみた

さて退職理由の項でもちょろっと書きましたが、元弊社、退職金規定があるにも関わらず、退職金がここ数年満額支払われていないと言う話があります。

そして、私の退職時の流れがこちら。

まず退職前。当初の予告の時点で規定額から結構減らされた額を「○円くらいになると思います」と予告されたので、計算書とかはもらえないんですかとさらっと聞いたところ、「そういうのは作ってないので」と経理担当者に拒否される。
#どうも後から退職者ネットワークで聞いたところ、役員の一人が支払い可能な額とか勘案して「調整」してるらしい。それは計算書と言われても出せないわ…。経理担当者には同情する。とはいえ経理部長は2月に突然退職して、私の時に対応してくれた経理担当者(同年代の女性)も先日辞めたんだかもう辞めるんだかするっぽいですが。

で、言われた額が満額入ればまあ経営もこの状態だし仕方ないよなと泣き寝入りするつもりでしたが、規定記載の退職金支払い日頃。家計簿アプリから銀行入金の通知があったので見てみると、その減額して予告された額よりもさらに数万ほど減っている。結果的に振り込まれたのは、規定によれば出るはずの退職金の概ね半額です。

そこで流石にちょっとキレました。
いやいや会社の求めに応じて退職時期も調整して引継ぎも2か月かけてやって有休残り日数何日か捨てて、それでこの仕打ちかいと。
せめて自分たちが言ったことくらいは守ってもらわなければ筋が通りません。ていうか、それ以前に規定作ってんだから、そこから外れるなら説明くらいしろよと。会社には世話になりましたが、それはそれ、これはこれだ。

というわけで、転職先の会社で試用期間でも夏休みが使えるのをいいことに、8月に入ってから管轄の労働基準監督署に相談しに向かいました。こんなこともあろうかと、最終出社日の何日か前に社内規定の類をすべてコピー取っておいたのが生きた。あと8年の業務経験のおかげで、役所は大体どういう資料を用意してどういう聞き方をするのが早いかというのはなんとなく体感としてわかります。ありがとう元弊社。だがしかしそれはそれ、これはこれだ(2回目)。

退職金規定に中退共に関する規定が入っていたので加入状況を調べると言うトラップは発生したものの、無事に未加入が確定したのでめでたく退職金の一部未払い案件が確定いたしました。

自分で調べてもよく分かってなかったのですが、労基の人から得た情報によると、退職金は規定を作った場合、賃金にあたるそうです。なので、退職金規定はある、中退共に加盟してない*3から差額を中退共から支払われるわけでもない、その状況下で規定の半分ちょいしか支払ってない、となるとこれは賃金未払いにあたり労働基準法違反事案だそうです。

というわけで、会社に請求書を送ります。
何でもそうですけど、紙上の知識で知ってたことを実際体験するとワクワクしますね。たとえそれが未払いの賃金債権に対する支払催告とかいうそれなりにハードな案件であっても。仮にこれで何のアクションもなかったら、6か月以内に訴え出れば時効が止まります。そのはずだ。

大層世話になった事務マネージャーのお姉さまと、これまた風の噂によれば退職勧告受けてるらしい技術のお姉さんには申し訳ないなと思うものの、まあこの二人は最悪探せばすぐ次もどうにかなると思うので…。経理担当ちゃんも辞めるならこれを参考に退職金は満額勝ち取ってくださいくらいの心持ちです。もう辞めてたらアレだけど。

書面についてはこれから発送予定なのでまだ反応が分かりませんが、ちょっと別件で弁護士と話す機会があり、万が一もめたら相談の上受任してもらおうと思っています。

面白展開になれば追記します。

*1:株式会社アキュートリリーが経営してるエステサロンで、常態化する賃金未払いが最近話題になってる

*2:大手事務所さんだと分業するので、出願書類しか作れないとか権利維持の手続きしか分からないみたいな人も時々いる

*3:入ってたのかもしれないけど掛け金払ってなくて辞めさせられた可能性もあるな

君の名は。② ~やっぱりタイトルと内容は関係ありません~

先日の記事
cnmn1218.hatenablog.com
を書いたら、「ドロスもそうだけど事務所ともめたわけではないな」という反応があったのですが、そういえばchampagne(旧名)は逆に他人の権利に引っ掛かるみたいな話ですね。シャンパーニュ地方のなんたらくらいの記憶でしたが、wikipedia調べだと地理的表示の絡みで改名してほしいと言われたようです。

地理的表示とはなんぞやというと、
地理的表示 - Wikipedia
地理的表示(GI)保護制度:農林水産省
一定の原産地で作られた特定の産品が一定の基準を満たしていた場合に、原産地の名前を冠して名前つけていいよみたいな制度です。のはず。私もうろ覚えなのでこの程度のざっくり説明しかできない。すみません。

この地理的表示制度のトピック的な話だと、もともと八丁味噌といわれる味噌を作ってた製造元がこの地理的表示の適用によって八丁味噌を名乗れなくなるという問題が発生したのが記憶に新しい感じです。

更に余談ですが、この地理的表示、申請する際に代理人になれるのは誰なんだみたいな話が出てくるところでもあります。知財なんで弁理士じゃないの感はありますが、法律上弁理士の独占業務とは言われてなく、また他士業の独占業務以外の行政申請関係は行政書士の業務なので、行政書士もできるんじゃないかみたいな話もあり。なんなら法の適用の仕方によっては弁理士行政書士法違反になるんじゃないのみたいな言説も見たことがあります。謎。

余談がすぎた。正直制度自体に疎いのでどの辺がどう問題になるのか正直わたしにもよくわかりませんが、何かしらの物言いがついたのが契機ではあるようです。でもこれも事務所とは関係ないな。


あと、これはすっかり失念していたのですが、名前使えない問題、芸能人というかタレントさんでいくつかありますね。直近だとのんさん(能年玲奈さん)あたりが揉めたのが記憶に新しいところ。あいぼんこと加護亜衣さんなんかもそうだった気がする。

でも上のお二方がこれだけニュースになったり、あと改名絡みで出て来るのもこういう
[Champagne]が改名!?過去にもあったアーティスト名変更あれこれ… - NAVER まとめ
記事くらいしかないし、本当にそういう事務所ともめて……みたいな例が見えないところを見ると、こういう手段を取るようなところ自体があんまりないという結論になりそう。でも同じ某ピースとスマイルな事務所関係でも、ダウトなんかは専属契約終えてもそのまま活動してるんですよね。謎が深まる。

あれは一体なんだったのか、というところで話が終わってしまいました。円満にいかなかった部分があったのかなあ。

君の名は。※タイトルと本文はニュアンス程度の関係しかありません

専門店の閉店だとかなんだとかで界隈衰退してる問題がにわかに(そうでもない)叫ばれる昨今ですけど、そういえば他ジャンルであんまり聞いたことないなーと思った問題があったのでちょっと調べてみました。
何かというと、「事務所が名前押さえちゃうから事務所移籍の際にバンド名使えなくなる」と言われてる問題。
そもそもそういうのを出してないのか、それとも穏当に移籍の際に譲り渡してるのか。

ていうか、そもそもバンド名で揉めたと言われてる件って界隈以外である?そういわれてるバンドとしては、界隈だとA9(旧アリス九號.)とかInitial'L(前身のLycaonというバンドが一回解散して、1年経って同じメンバーでこの名前で再始動した)とかあるのですが界隈外だと寡聞にして知らないので、あったら知りたい。

バンド名変わったのが今ぱっと思いつく限りLyu:LyuからCIVILIANとかそのくらいなので……。ここは事情がよくわからないけど揉めた系ではなさそうだ*1
あとは名前じゃないけど表記がちょいちょい変わるみそっかすとかそのくらいですねえ。ひらがなからカタカナだっけ?戻ったんだっけ?分からん。
界隈でも、表記変更の例としてはムック→MUCCとかメリー→MERRY→メリーとかありますね。表記変わらなくてもロゴを変えるバンドとかは結構あると思う。あとは名前変更でも、X→X JAPANとか、21世紀型宗教音楽メトロノーム*2メトロノームとか、新興宗教楽団NoGoD→NoGoDとか。Xは世界進出したからでしたっけ?NoGoDはメジャーデビューに伴ってやばそうな語句が消えたやつですね。メトロノームは詳細よくわかりません。この辺は割と穏当というか、事情が分かればあーそうなのねってなりそうなやつ。

さて本題。調べてみました。
方法としては、特許庁の検索サイトでバンド名の商標持ってる人→その会社が出願人になってる商標という感じで調べました。
まずはアリス九號/Alice Nineの所有者である有限会社ピーエスカンパニーの所有商標。いやーあるわあるわ。Kagrra,もいまだに存続になってますね。すげえな。

比較先としてぱっと思いついたのが、所属バンドの流出著しい某音楽事務所だったので、そこについても調べました。こちらも同じように、特許庁の検索サイトで「残響record」の商標の権利者である「株式会社残響」が出願人になってる商標を調べるという方法でやりました。

出てきたのが残響レコード以外に3件。cinema staffpeople in the box9mm parabellum bullet
現在の権利者はそれぞれ「株式会社ポニーキャニオン」、「波多野裕文 他」*3、「株式会社ノネット」。
出願人が株式会社残響で、所属やめたタイミングでかな、それぞれ譲渡されてるみたいです。9mmは事務所立ち上げた2014年*4、シネマスタッフは2017年で移転が出ています。wikipedia調べだと2016年時点で残響への所属をやめてるぽいので*5それでだと思う。
今は事務所的にはTHISTIMEなんではと思うのですが、そちらには移ってないみたいですね。

どうでもいい知識ですが9mmは特許庁的な読み方としては「キューミリメートルパラベラムブリット」だそうです。だいぶ違うな。

話を戻します。これらは移籍の際に穏当に譲ってる件ですね。
これと比べるとP缶は商標権譲ってやれよ……という感がひしひしと。ていうかとりあえず現状皆存続になってますが何に使ってるんだこれ。
商標については、使用してることが認められなければ登録を取り消させることができる場合もあるので、やろうと思えば商標をバンド側に取り戻すこともできるかもしれなさそうなのですが、ただそれを専門家に依頼して審判の時間かけてってなるとその期間活動が止まるか、はたまた新しいバンド名が定着したころに戻すかになってあまりいい選択でもなさそうなので悩ましいですね。

で、今Lycaonどうなのって思って、そういや界隈では名前使えないからとは言われてるけど調べてないなと思って調べたんですけど、商標はないのでそれ以外の要因なのかなと思います。謎。ざっくり調べなので見落としてたらすいません。

長くなった余談はさておき、こう考えると、これって界隈特有のもめ事と言ってもいい案件なんじゃ……。
読んでる方で他界隈でこの手の内容で揉めた事案ご存じだったら教えていただけると嬉しいです。比較対象で調べてみたいので。宜しくお願いします。

次はこういう事案の時どうしたらいいんだろうねということを書ければなーと思います。なんか真面目なブログっぽい。

*1: https://natalie.mu/music/news/191511

*2:これバンド名の扱いでいいの?

*3:メンバー3人の共有でした

*4:https://rockinon.com/news/detail/95144

*5: https://ja.wikipedia.org/wiki/Cinema_staff

ボヘミアン・ラプソディーを見に行きました 〜それでも物語を求める私たち〜 ②

前回の記事続きです。書く書くっつっててしばらく空いてしまった。その間に新しいブログ作りましたがそっちはそっちでまだ記事書いてないです。書けよ。
URLはこれです。
スト女子バンギャル、行政書士開業目指すってよ(仮)

仕事の話だけのブログって正直面白くなくね?とは思いますが、情報探してる人にしたらノイズかなーとも思うし、このブログの立ち位置ってとも思うし。どうなんだ。


さて本題。前回の記事では物語性についてぶちあげましたが、ここから先は割とバンド界隈(主語がでかい)(厳密に言うならV系界隈をメインに、自分が見聞きしたさまざまな世界といったところでしょうか)をメインに話をします。

私が知る古のバンギャル、というか、一昔前、だいたい私と同世代の人たちが好む物語は、「キラキラした特別な存在の物語」なんですよね。
例えば20代で東京ドームとかメジャーデビュー前にして武道館を埋めるだとか、そういったわかりやすいサクセスストーリー、「成功への階段を一足飛びに駆け上がっていく物語」だった。もちろんそれに付随する苦悩の物語もあるのだけど、それももちろん「選ばれし者たちの苦悩」なので、間違っても自分で楽屋裏でカメラを回した撮って出し(風)のものではない。生の声っぽくはあるんですけど、そこと観客の間にはライターと編集者、あるいはカメラマンと編集スタッフがいる。フィルター越しの、ある程度整形されたものが見えている。
例として思い浮かんだのがこの辺なんですけど。

月蝕―Luna Sea 1996 document

月蝕―Luna Sea 1996 document

月蝕〈2〉LUNA SEA 2000 THE FINEL ACT

月蝕〈2〉LUNA SEA 2000 THE FINEL ACT

こういう、「送り手と受け手の間に第三者の編集者がいる」形式に慣れるのが先か、この辺の世代が人間を別の存在のように崇拝できる割と最後の世代であるのが先か、卵が先か鶏が先かみたいな話ではありますが、最終的に我々のあり方としては「バンドは売れてでかい会場でやるに越したことはない」であり「特に接触イベントは求めていない、むしろ下々の我々のことなど意識にも留めないでいてほしい」であり「彼らは崇拝の対象」であり「我々とは違う世界の人」であって、「(いうなれば)偶像力の高いバンドマン」を求める感じにはなりますよね。
前にもこういう記事
大きいことはいいことだ? - 俄か雨
を書いた時に界隈バンギャルの学級会まとめなんかをいくつか貼ったのですが、やっぱ自分も含めてこのくらいの層(おおむね30半ば〜オーバー40くらい)ってバンドに対してもうちょっと神秘性、偶像力持っててくれよ!と思ってる節ある。

だけど、今のご時世、そういうある意味での「人間らしさの排除」って、結構難しそうだなと思うんですよね。
それはSNSの普及が原因かもしれないし、ライブ運動会化の流れでステージの上は神様ではなくてせいぜい運動会を取り仕切る先生くらいになってしまったせいかもしれないし、およそCDというものは握手会の券を買うための手段かコレクターズアイテムかになってしまったせいかもしれないし、数字を出さないといけない会社のせいかもしれないし、その会社に居続けるために仮にファンに媚売ってでも枚数捌かそうとする本人たちのせいかもしれない。
それこそ企業の不祥事だって、隠そうとしてもどこかしらから情報が漏れるご時世じゃないですか。編集した動画を撮って出し風にしたところで、結局前後の模様が漏れてくる。それなら差し障りのない範囲を初めから出してしまった方が良いという判断もむべなるかなというか。

今現在の大御所層にしてみても、偶像力を失わない限度を探りつつ割とそちら方面にシフトしているように思えるのですよね。出せる範囲で人間らしさ、親しみやすさを出していく方向というか。
それこそ昔はメンバーの出てくるインストアイベントなんて出てきたての頃しかなかったのに、ここ何年かでトーク会だのお渡し会だのと始めるようなバンドもあったりで。

界隈内でもキーワードの変遷、ありますよね。
例えば、界隈内では客席の動きを揃えることがよしとされる風潮があるのですが、ギャの皆さんのヘドバンの揃いっぷりがすごいと評判だったFEST VAINQUEURというバンドがあります*1。そこのギャを評して曰く「軍隊」のよう、なのですけど、これ、10年20年前、同じような一糸乱れぬフリが有名なPierrotだったら「宗教」となっているところ。
いや、フェストは軍服ぽい衣装もあったり、ピはピでもうモチーフから何から、何もかもが宗教がかっているので*2その辺の補正もあるかもしれないですが。歌詞にもあるよね、「万能になった俺が神になる」って*3

ついでにいうと「世界観のあるバンド」がここ最近はいまひとつうけない、というのもそういう流れの一環なんじゃないかなあ。その方向性にもよるけれども、彼らが依って立つ「世界観」を維持するためには「リアルっぽい、人間臭いもの」は極力排除する必要があるから。そうすると必然的に「リアリティ番組系ストーリー」は表に出しにくくなる。
一定の層に需要はあるので、やり出す人がいれば需要の受け皿にはなるんじゃないかなとは思いますが。いやでも、その辺を求めてる層は昔からいるもっと「キラキラした特別な人」、「偶像力」の高いバンドマンのファンを昔からやっていそうだから、新しく出てきた人たちがどこまで取り込めるかはなかなか難しいのかもしれませんが。ニッチ市場を求めている人がいたら頑張ってみてほしい。

前回の冒頭あたりにちょこっと書いた、hide周辺が鼻につく話。あれも、故人を利用してる感が強いことに加えて、「不朽のカリスマ」感を前面に押し出すことに躍起になっている感じに辟易している感覚があるのかも、と書いてて思いました。いや彼が不朽のカリスマであること自体には何ら疑いはないんですけど、というか、むしろカリスマであるがゆえに、共感性はめっちゃ低いんですよね。リアルタイムの世代、というか、2019年現在だと40代~30代後半くらいの世代あたりだと演者もファンもひとことでいうとヤンキーが多いので、絶対的カリスマを求める傾向が薄くなったとしてもある程度の共感性はあったのでしょうが、今そういう層の受け皿になってるの、違うところだしな。ラブドリームなんたらさんとか。
一番強いのはいつまでも金儲けに使われてることであるとしても、すごい人なんだよエピソードを延々と垂れ流し続ける界隈への違和感みたいなものも、「もういいから」感の一因な気も。白血病のファンの子~骨髄ドナーのあたりのエピソードとかは私にとってみたら既知の話だから「おうおう知ってる」くらいの話であるけども、聴きながらふと、これ今のご時世に聞いて「すげー神じゃん」となる可能性どれだけあるのかなって。白血病のファンの子に会いに行きました、にしてもそれって一人だけ特別対応なの?確かに一人だけ会場に来るのも難しかったりして大変な状況ではあるけれども?みたいな反応になりそうだし、それに続く骨髄ドナーにしても、すごい人だけど自分には真似できない、住む世界違いすぎるわーってなりそうな。

勿論、どちらがいい悪いとかではないです。ただ私たちが育った時代はある意味時代が良かった、というのは頭に置いておかないといけないかなと思います。
つい先日もちょうどこういう話になったんですけど、確かに今のバンドって当時に比べたらよく言えば破天荒でめちゃくちゃな奴がいない、悪くいえば武勇伝もなく小さくまとまっている。
実際、そのリプ返やる暇があるなら曲の構成考え直したら?とかライブの前夜に皿回して深酒……は中堅どころのお遊びがほとんどなので除外としても、それ、本業なり売るための付随手段なり、何らか意味あります?どうなんですか?みたいな行動に終始しちゃってるように見受けられる人たちも結構います。
でも、正直に言って、90年代あたりのバンドブームに乗れた破天荒バンド、生まれるのが何十年か遅くて今この2010年代に出てきたとしたら、果たしてどのくらいが生き残れるでしょうね?
界隈全体をみても、昔と比べたら時間とかコストの概念がガバガバだったり問題行動起こすような人を「レジェンドだから、才能があるから、そういう人は他がダメでも仕方ない」「武勇伝があってこそ大物」みたいに評価する風潮、薄れてきましたよね。主催の側になっているならともかく、出してもらっている身分で時間も守れないわ問題行動を起こすわでは先が思いやられる。
ついでに言うと界隈だけでなく業界全体、昔に比べたら若い子でもはるかに演奏や歌唱はうまい子たちがどんどん出てきている。「それ以外にいいとこ一個もないけど何かやってやろうという気概だけは感じられる」となれば勝てるだろうが、逆に、「曲はちょっといいかもしれないけど、時間にはいい加減だし楽しませる気がないしで足を運びたくなる魅力がない」となれば、家で配信だけ聞いて終わりになってしまってどうにもならないでしょうな、とも。


最終的にバンドって、存在そのものが物語じゃないですか。少なくとも、我々観衆の側から見れば。各メンバー個人の人生というよりむしろ、バンドというまた別の有機体の歩みみたいな感覚で見ている人が多いのじゃないかなと思います。
だからその歴史、というかその物語性に自覚的な人っていうのが最終的には強いように見えます。求められているのがどんなストーリーだとしても。

これだけ長々書いといてオチがない(言いたいことはとりあえず前の段落)という酷い文章に仕上がりました。タイトルに立ち返ると、ボヘミアン・ラプソディーはまた見たいですね。アカデミー賞とったしもうしばらくやってるかな。また行きます。たぶん。

*1:今は一時活動休止中

*2:同じ軍は軍でもナチスモチーフを始めWWIIあたりのモチーフが地味に多い

*3:ちょっと状況違うんじゃないのとかは置いといて

ボヘミアン・ラプソディーを見に行きました 〜それでも物語を求める私たち〜 ①

ボヘミアン・ラプソディーを見に行きました。

標題の通りです。ボヘミアン・ラプソディーを見に行きました。

家族がQUEEN好きで、私自身はとてつもなく好きというわけではないけどそこそこ好きで一通り聞いています。今回は家族がspotifyでこの映画のサントラが配信されているのを発見したので、それを聞きこんで行くくらいにはうっすらですが予習もしました。ちなみに家族と行きましたが、家族は2周目です。

このエントリ書くのにえっらい時間かかってるんで(見に行ったのは11月末位)、もうネタバレしても平気かとは正直思うんですがまだ公開中だし、一応話の筋に関わるようなことは書いてないつもりですが、まだ見てなくて情報も集めないようにしてると言う方がいたら、この章は一応気を付けて読んでくださいな感じではあるかなと思います。

ていうか調べたらTOHOシネマズで応援上映やってましたね。別に応援はしなくてもいいんですけどライブシーンでのシンガロング(とかドンドンパッとかエーオのC&Rとか)は心の底からやりたいですね。まだやってんのかな。

あれは事実そのまんまではなくそれを基にしたフィクションであるというのはあちこちで言われている通りだろうし、だから人によってはそれは「見たいもの」ではないのかもしれないし、自分が知る「クイーン」ではない、ということもあるかもしれない。実際に「事実と違う」とか「ストレートウォッシュ」とかまあその他いろいろ批評も受けてますしね。
でも、リアルタイムを知らない人間*1から見た伝説のバンドの物語」として見たら、まあ実際はちょいちょい違うっぽいぞという知識とは別として、そういうものなのか、と感じられる程度にはバンドの物語のように思えました。私にはね。
ライブエイドの映像自体は見ずに映画を見たのですが、でもあのライブエイドのシーンはすごいなーと思いました。多分あのシーンかなり手間かかってそうという印象でした。後から制作時の話(飛行場にあのセット作ったとかコップの数も同じとか)とかライブエイドの映像(コメントに「ラミはこの映像100万回くらい見たに違いない」みたいなのがあって笑った。同感だ)とかをyoutubeで見てなるほどなーと思った。

あとこの辺はゆるゆる感想なんですがブライアン・メイ役の役者さんすごい似てましたね。
ついでに、Another one bites the dust*2制作のシーンなんですが、フレディとロジャーが言い合ってる横でジョンがベース弾き始めて、それいいなみたいな流れでジャムりだすの、いやーそんなうまく行くかいなとは思いましたが、あの曲のベースこうやって聞くとちょうかっこいいな~わかるわ~ですべてが結論づいたので良しとします。超クール。

あ、あと、ツイッターからこのブログに来るような層向けに書いておくと、最後に字幕だかなんかの監修でエッセイストもといライターM氏の名前がクレジットされてます。界隈だと、自分の好きなバンドをageたいばかりにどうも他を妙な貶し方しちゃって結果ageたいバンドのファンからも反感買ってるあの人です。虜周辺でも嫌ってる人いるって相当だと思う。最近あまりバンドのインタビュー絡みで見かけないな干されてるのかなと思ったら、こういう仕事やってたんですね。元々洋楽方面か何かの雑誌の編集部にいたか何かしてた人のはずなので、そちらにお戻りいただいた方が双方平和かなと思いますもうこちらに出てこなくて大丈夫です

個人的に、死んだ人間を使って何かするのはあまり好きではないのですが、これは別に嫌な感じしなかったな。一番対極というか、いつまで使うんじゃと思っているのがhide周辺ですね。もう何年目だよ。Dragon Ashはバンドとしてはすっと先に進んだ印象あるし、シクセブにしてもその翌年のシクフェスこそ引っ張り出してきた感はあったけど(割と直前だったから当然ではある)、今はもうそれが日常感あるしな。

人を見る趣味=物語

そしてもう一つ、この映画を見て改めて思ったのが、やっぱり人を見る趣味の人たちは「物語」を見るのが好きでその対象を見続けているんだろうなということ。人を見る趣味の人って物語を求めてるんだなあと思った。それがどんな形の物語であれ。あとそれから、その物語に対する解釈がどうであれ。だから物語に対する解釈違いだっつってもめるんですよね。バンド(でなくても、人が集まって何かするもの)に対する愛の示し方について割と常時どこかしらで燃えてるの、こういうのが原因なんじゃないかな。こういう映画の出来不出来論争もある意味そういう解釈違いに対する論争なんじゃないかなと思いますけど。

実際自分が聞く限りでも、バンド好きっていう人は割とそういう物語を見ることを含めて好んでいる、という節がある。バンドに限ったことではないですけどね。48グループのドキュメンタリー映画だとか、深夜にやってたアイドルグループのドキュメンタリー番組だとか。今やってるかどうかは知りませんが、当時推してたグループが昔出たことがあって見たことがあります。人間が集まる以上何かしらの出来事が起こって、そこに所属していない人々はそれを「彼らの物語」として見る。そういう図です。

当初の話題、ボヘミアンラプソディーに関して言えば、あれはむしろフレディの伝記映画だという印象を受けましたが、フレディの視点という強烈なフィルターはかかっているけれども、それでも(一時期はしっこに追いやられていたとしても)バンドのストーリーは切り離せないものだしね。

ただ、この手の物語、最近ニュアンスが変わってるんじゃないかな、ということを思います。一言でいうなら、「選ばれし者の物語(特に、選ばれしものの苦悩)」から、「彼も人なり」への流れというか。
映画についても、見た友人の感想に「見せられる範囲のことを知りたいのであって別に裏まで全部知りたいとは思わないけど、それでも弱い部分を見たらちゃんと人間なんだなと思う(ざっくり要約しました)」というのがあって。
ロジャーとブライアンはこの映画を大衆向け、一般向けのものにする意図を持ってたというようなことが言われています。まさに上でいうような「出せる範囲(一般的に共感を得られる範囲+α程度)での『人間・フレディ・マーキュリー』」にしたかったんじゃないかなあと思います。

話が飛びますが、全然関係ないビジネス系の記事だったはずなのですが、確か東洋経済の記事(へのコメントかも、もしかしたら)で、おっさんたちは社長とかCEOとかそういう人たちをやたら神か皇帝のように、別世界の存在として崇め奉る傾向があるが若い人にはそういう見方は薄く、違う存在というわけではなくただ役割の違いだけという見方が強いように思うというのを見た記憶があります。何で見たんだ。
これもざっくりと総括として同じ結論に至る例なんですけど、そもそも論として、他人を何か現人神かなにかのように崇め奉る傾向そのものが、年々薄まっているのかなと思います。良いか悪いかは別として。

そもそもが消費全体の傾向として「モノ」を消費することから「コト」、体験を消費する方向にシフトしてきていると言われている昨今。音楽業界でいうならライブ自体も、なにかこう圧倒的なものを浴びるとか、世界観の表現を鑑賞するというよりはむしろ、一緒に楽しむ、一緒になって飛んだり跳ねたり踊ったり、誰かが運動会化みたいなことを言ってた記憶があるのですけども、そういうものが主眼になっているような感もあり。
この運動会化、勿論界隈だけじゃなくて、音楽業界においては割と広いジャンルで言われていることのように聞こえます。いろんなライターさんが書いてるような話で、私が具体的に見たのは藤谷千明氏だっけな。すごくうろな引用した感じになってしまった。
音楽フェスという体験を消費するという風潮が盛り上がった結果「フェスでは盛り上がるし客も呼べる(でもワンマンが埋まらない)バンド」は重宝されるけどなかなか厳しい部分もあるようですし*3、あとは「客を躍らせないバンド」はどうしても伸びの勢いがゆっくりに見えるんですよね。ロキノン界隈でも、同じ時期に出てきて同じようなイベントに出ていた2つのバンドがあったら、ダンスロックメインの一つは時流を掴んでどかんとバカ売れ、割と聞かせる系のもう一つは、動員も確実に増えてはいるんですけど比べたらはるかにゆっくりペース、とかありますし。後者の系統のバンドをいくつか見に行ってるのですが、実際どこも客はまあ増えないかせいぜいがじりじり微増ペースくらいだわ……。下がるよりはまだマシか。

話を戻す。何か、共通の体験とか共感とかリアリティとか、キーワードがその辺にシフトしてきたような感じ。ちょっと長くなってきたので界隈の具体的な例は記事を改めて書こうと思いますが、音楽系に限らず俳優さんとか(特に若手)もそうであるような感じがあるけど、人前に立つ人、「人格そのもの」というか、少なくとも、「人前に立つ仕事をする者としての人格」を切り売りすることを求められてる感じある。むしろ、メディアの変化だから仕方ないのだろうけど、SNSとかがこれだけ普及してしまうと、それらを一切遮断しない限りどこかから「人間味」みたいなものが漏れてしまうのは当然なわけで。

ただ、その辺は私統計を取ったわけでも経験者に聞いたわけでもないので確信を持って書いているわけではないですが、人間味を出さないとか人格を消費されることによる消耗を防ぐとか、まあ何らかの理由によりバンド/バンドマンとしての人格でSNSの類を一切やらないことって、メリットデメリットはどんなもんなんだろうなと思います。メリットもありそうだけどそれなりにデメリットも大きそうな。
SNSやめた例ってのも見ないわけではないけど、そもそも放置状態で活用していない(=やろうがやらなかろうがさほど影響はない)とか、何か言えば炎上するからむしろ全部消して黙ったり発信をクローズドな場所だけに限定したり、とにかく何らかの制限をした方がメリットが大きいとか、そういう例ばかりだからなあ。


長くなってきたので続きは次回に回します。

*1:Live Aidがあった頃の生まれ

*2:ある意味うまい訳なんでしょうが、「地獄へ道連れ」って邦題は正直どうなの

*3:ワンマンツアーするっていわれてもフェスで散々見てるからねえ

【告知】チューターつけてみませんか/その他こまごま


本日はまさかの仕事の告知ブログです……。なんかこういう放言ブログに載せるのどうかなと思ったんですが、でも仕事用のブログみたいなのもそれはそれで微妙じゃない?多分作っても更新しないし……

告知そのいち

さて先月30日が行政書士試験の合否発表だったのですが、おかげさまで無事合格しました。
次はどうしようかねえと思っているのですが、その中でやってみようと思ったことがありまして。
前にこういう記事
スタディプランナー、役に立ちそうという話(資格試験を受けてきました) - 俄か雨

を書いたのですが、資格試験なりなんなりの勉強の予定を立てるのの手伝いをやってみようかなーと思います。多分ココナラで出品します。載せたら貼ります。ストアカはよくわからない……。それかツイッター経由で見てる人はDM送ってもらえれば。

やること自体は単純で、
・試験までの残り時間
・分量(科目、テキストの厚さとか試験範囲とか)
・得意/苦手
・一日にかけられる時間
あたりを聞いて、月/週/日単位で予定をざっくりまたは細かく立てて、定期的にリマインド&予定が狂ったらリスケをする、という感じです。または、自分で立てた計画を持ってきてもらって、それについてああでもないこうでもないと言うか。予定自体は対面の方が立てやすいのですが、まあ何らかのコミュニケーションが取れれば。

今実際にこれを家族にやってもらっているのですが(ちょっとした資格試験を受けているので)、大学受験の頃から手伝っていてお互いある程度勝手がわかっている部分があるので、そうでない人に一度体験してもらって感想とかレビューを聞きたいなと思っています。あと価格設定。

語学系とか法律系の資格だと多少込み入ったことも回答できると思うのですが、家族のやつもそうなんですけどそれ以外の試験は基本的に内容については門外漢なので本当に進捗と手ごたえ聞いて調整って感じですね現状…。

大学受験の塾とかにチューターさんとかそういう立ち位置の人がいるとこあると思うのですが*1、あの人たちみたいな感じで、勉強のしかたとかそういうのをアドバイスしたり定期的に進捗確認してくれるような感じに考えてもらえれば。
学生時代のアルバイトと言えば普通にレジ打ちとかもやってたんですけど、教育系は塾職員(上述のチューター)塾講師家庭教師と割といろいろやった感がある。あとは大学で入試とか学部の試験の試験監督とかやってたらフルコースだったんですけどね。

告知そのに

と言いつつ全然告知ではないんですけど(直接受けてはないので)、スキルの棚卸し的に書いておこうと思います。下記分野の翻訳をちょこちょこっとやっています。
・特許明細書・中間処理書類の翻訳・校正(明細書は校正メイン)
・英文契約書の翻訳(これまでやったことあるのはNDAと商標共存契約の和訳)
・サイトの利用規約と履歴事項全部証明書の英訳もやったことあるなそういえば
・翻訳コーディネータ経験あり
今は一社で登録しているんですが、今後増やしていきたいなと思います。

雑感

昨日の朝ツイッターで見かけたツイがすごくタイムリーでした。
「他の人はなんでこんな簡単なこともできないのだろう」と思ったときの「簡単なこと」があなたの才能だというやつ。

上に書いたものはなんでも好きだとも得意だとも思ったことはないですけど、家族をはじめ意外と自力でやり始めると苦戦するみたいな人もいるんだなーと思ったのが気づきのきっかけ。

あの記事を書いた後にいろいろ考えたのですが、だいたい勉強法の本出すのって「誰かから勉強法を学んだ」か「ある程度大人になってから意識して身に着けた」タイプが多くて、そういうタイプってだいたい短期集中型だよね。特に自分で意識して編み出すタイプの人。自分がまさにそうなんですが。

ソース俺的な推測のレベルですけど、だいたいこういうタイプって、後がない状態からなんとか結果を出すために最大限の効率を編み出すみたいなところがあるんじゃないか。そうなると必然的に「ある程度効率厨かつある程度根性がある(ある程度無茶が通せるというか、追いつめられると馬鹿力を出せるタイプと言い換えてもよいかも)」という特性の人が多そう。そうじゃなきゃここでタイムアタックやる必要ないしな。
あと、短期集中型の人の方が一発逆転系のストーリーを持ってることが多いので、ストーリー的に面白いとか、「この状態から一発逆転できたのなら自分にもできそう」感があって書籍として需要があるのかもしれない。

長期スパンでこつこつやるのが苦にならないタイプの人と勉強法について話をしたことがあるのですが、長期型の人ってだいたい自分のノウハウを言語化してないんですよね。なんとなくできてきた、という人が多い。ちゃんと自学自習が出来るというか。雑に言うならテスト前に慌てないとか、通信教育でも溜めることなくちゃんと提出して続けられるタイプ。私は駄目でした。Z会*2も高校時代にやってましたが挫折した。

これはものすごくどうでもいい体感レベルの話だけど、長期型の方が多分層が厚いというか、通信教育の教材が届くくらいの圧でも動ける自律力の高い人から、塾に行ったりする程度の外圧でなんとかなる層、家庭教師とか個別指導とかでつきっきりで見るくらいの勢いが必要な層、と割といろいろいる気がしている。短期型はやる奴とやらない奴くらいのものすごく単純な世界だけど。極端ですねえ。

*1:河合塾には学生アルバイトでいた、自分もバイトでやってた

*2:ものすごい流れ弾というか風評被害でいま話題の

近況など

長いエントリーを書いていたらどうにも収拾がつかなくなったので、気分転換に違うことでも書こうと思いました。

近況としてはまた女子アイドルを見に行くようになったのですが、推してるメンのプロフィールを見たら誕生日がちょいちょい行ってるバンドのメンバーと同じでした。
女子ドルに生誕はつきものだし、バンドの方もメンバーの誕生日にライブをやる部類のバンドなので、まあバースデーイベントは被りますよね。バンドの方は、だいたいツアーをやるような時期じゃないこともあり単発ライブとして当日にやることが多いんですけど、アイドルちゃんの方は他メンを見る限り意外と当日にはやってないので、被らなければ回せるなーとは思ったんですが。でも来年は当日が土曜日なので、どうかなあ。

それにしても迷うとなったら45歳の(いいよね御本人も言ってるし)バースデーライブと18歳の生誕祭って並べると字面にしたら結構強烈じゃない?
どちらも自分と10歳以上違うのですが、というかアイドルちゃんは下手したらめちゃくちゃ早く子供産んでればこのくらいの年の子もないではないくらいの年齢差なのですが、どっちかというと推しどうしが親子みたいな年齢差だ……。40代のおとうさんと高校生の娘……。いつか並んでみてくれないかな。(無茶)

それはそうと新推しちゃん、見てると結構SNSで釣るタイプっぽくて、インスタとかで釣りっぽいストーリーズを挙げているので、頼もしいなあと思います。というか、ちょろいヲタクなので「今日会える?」って言われたら「行く~!!」って軽率に言っちゃう。
前の推しちゃんがどうやらヲタとの接触で病んでやめてしまったので(かなりのトラウマ)*1、「前推しちゃんに似てるけど*2この子は多分ある程度はメンタル病まないだろうな」という謎の安心感……。あと運営からも推されだし。いや前推しちゃんも推されでしたけど。

それとシナモロールが好きらしくて、トークできる機会に話を振ってみたら3歳から集めてるって言われて卒倒しかけました……。シナモロールが出てきたのが私が高校生とかそのくらいなので……。3歳の頃はわたしキティちゃん集めてた。何かもう視線が親目線通り越して孫を見るおばあちゃんになりつつある。何やっても可愛いし差し入れ心が騒ぐ。

基本的に男女ともに顔の好みがわかりやすいらしいのですが、それとは別に「あざとい」と言われるタイプの人が好きです。もう10年以上ファンやってる本命麺もそうだし上述の44歳も大概雑っぽい割に変なところであざとい言動があるタイプなので、見ていて楽しい。自分がどう見られているかをわかって振る舞ってるっていうの、強いですよね。

あと、全然話は変わりますが近況として、「推しが武道館いってくれたら死ぬ」という漫画、最近5巻が出たのですが面白いので各所でお勧めしているのでここにも書きます。ある意味アイドルつながりだから近いかもしれない。

地下アイドル「ChamJam」の女ヲタ「えりぴよ」が主人公の漫画。百合書いてる作者さんなので、それっぽい要素がありますが基本的にはコメディ……なのかな。
女ヲタとして共感するところはあんまりないけど、アイドルに限らずオタクあるあるだよなあという感じはすごくある。わかりが強い。どちらかというとくまささんが優良ヲタすぎてすげえ…というのと、ガチ恋ではないので正直共感はないけど基くんのこういうめんどくさいヲタク、いるいる~感がすごい。

ちゃむの中だったら誰推すかなー。見た目的にはあーや、性格的には…誰だろう。優佳は、ああいうアホの子は性格的には好みではないのですが、釣りがナチュラルに上手いのでたぶんふつうに釣られると思う。2推しくらいにはなってる。あと釣り上手で前列組ってことは歌割り多いだろうから、歌うまかったら空音もかな。れおは……ああいう絶対的センターみたいな子って逆に推せない。
眞妃ちゃんとゆめ莉は……あの二人は……うん。百合的においしいので百合好きな方は読んでこの二人を推そう。

推しに地下でいてほしい気持ちもないではないけど、武道館立ってくれたら嬉しいよなあというのはすごくわかります。本命バンドにはいつか単独武道館公演をやってほしい。「嫌いと言う人は少ない」(代わりに本命の人も少ない)バンドなので普段のツアーは微妙でも記念日系とかのでかい会場はそこそこ売れるんですよね。こうなったらそれを逆手にとって活動20周年とか30周年記念とかでなんとかならないだろうか。

*1:休養中は二推しがいたし行ってたんですけど推し卒業と二推しが他兼任とかいろいろあってその時点でモチベが消えて行かなくなった

*2:顔がドストライク